【随筆】 『新選組始末記』 (子母澤寛著・中公文庫 1977年) ☆☆
幕末維新小説の魁・子母澤寛氏の「新選組三部作」の初作。初版は昭和3年に発売されています。新聞記者であった氏が新選組隊士の末裔らを訪ね歩いて聞き書きした珠玉の随筆。近藤勇の道場にはじまって壬生の屯所、伏見鳥羽など時間軸に沿って経緯し、最後は勇の墓で終わる。まさしく新選組研究の金字塔を立てた作品ですね。
【随筆】 『新選組遺聞』 (子母澤寛著・中公文庫 1977年) ☆☆
同じく子母澤寛氏の「新選組三部作」の第二弾。原田佐之助、伊東兄弟、池田屋事件など人物や大事件にスポットをあて、その周辺に語り伝えられる出来事を記した遺聞。伊東兄弟(甲子太郎、鈴木美樹三郎)を詳しく知ったのもこの本からです。
【随筆】 『新選組物語』 (子母澤寛著・中公文庫 1977年) ☆
子母澤寛氏の「新選組三部作」の第三弾。表題作をはじめ、「新選組」「流山の朝」などを所収。なかでも「隊中美男五人衆」などは有名ですが、私は個人的には「かしく女郎」が好きです。上記の二作と比べて、氏が描いた新選組の物語色がより濃く出ています。
【マンガ】 『新選組』 (黒鉄ヒロシ著・PHP文庫 2000年) ☆☆
映画にもなりました有名なマンガです。斎藤一は、あの白虎隊記念館の肖像を基にした造形で出てきます。実際の写真は殆ど無いに等しいので何とでも描けるのですが、私はこの斎藤さんが結構好きです。少々老けてるのが気になりますが(笑)。だって、20〜25歳なんですよ、斎藤さんの新選組時代って。しかし、黒鉄さんの線はいさぎよくてケレン味あってカッコいいですね。肖像が残ってないものは、殆ど敢えて顔を入れてないのもミソ。
【マンガ】 『ダンダラ』第1巻〜 (赤名修 講談社アフタヌーンKC 2003年〜) ☆☆☆☆
池上遼一風の絵。沖田総司が主役なのでしょうか?若衆のように美青年です。しかも局長もあまり厳つくなくて、初めは斎藤さんかと思った(笑)。土方さんもオットコマエ。新見錦が茶髪のイマドキな若者なのも笑えました。芹沢鴨にいたっては「これは佐藤浩市さんをモデルにしたっぽい」と思えるくらいカッコいいです。で、くだんの斎藤さんはといえば「TOKIOの松岡だっ」と思うくらいにまたオトコマエ。なかなかヒットですよ、このマンガ。なんだかんだ言って美形好きかも。京都の吉田道場時代の話が描かれてて、ウレシイですね。
【マンガ】 『新選組 ダンダラ列伝』 (ジャイブ 2003年) ☆☆
アンソロジーコミックです。14名の漫画家の方がそれぞれに新選組を描いてますが、やはり主流は沖田、土方ですね。斎藤さん主人公は一篇だけでした。でもあるだけスゴイ。4コマありシリアスありギャグありで、多彩です。同人誌もたくさんあるのでしょうが、そこまで手が回りませ〜ん。
【小説】 『沖田総司 〜六月は真紅の薔薇(上下)』 (三好徹著 学陽書房 1997年) ☆☆
サブタイトルがなんじゃこりゃ?と思って耽美小説かと思いきや、そうではなく真面目な剣豪小説です。サブタイの意味は一読されてからのほうがわかりやすいかと。この小説からは沖田・斎藤仲良し説は浮上しません。沖田は斎藤の作為的な雰囲気を好きでないらしい。斎藤さんファンとしてはもう一つ納得いかないかも知れません。
【小説】 『燃えよ剣(上下)』 (司馬遼太郎著 新潮文庫 1972年) ☆
解説など無用、不朽の名作です。が、斎藤さんの露出度は高くなく、これが書かれた時点ではあまり研究がなされてなかったのだという印象を受けます。斎藤一諾斎と混同されてる?と思しい部分が多く、実際は会津に残ったのに作中では土方に随って函館まで行ってます。今頃なら司馬先生ご存命ならどう描かれるかなー?などとも思いますが。土方はカッコいいのですが、やはりどうしても女性に後ろ髪引かれるような部分が私にはNGです。小説がエンタテインメントである以上、仕方ないのかも知れません。
【情報】 『「新選組」の事情通になる!』 (岳真也編著 PHP文庫 2003年) ☆
新選組の歴史を時系列で、あるいは隊士それぞれの主だったエピソードを書いた本です。市井における新選組の話題や他メディアについても言及しています。腰巻には「3時間ですべてがわかる」とありますが、入門書としては写真も多くていい感じ。
【随筆】 『新選組剣客伝』 (山村竜也著 PHP文庫 2002年) ☆☆☆
大河ドラマ『新選組!』の歴史考証を担当されている山村さんの本。新選組の剣豪たち八名の列伝です。斎藤さんは「孤狼の剣」と題されてトリを飾ってますが、大河の幹部紹介のトリが斎藤さんだったのも意味があるのでしょうか?と思いました。
【情報】 『真説・新選組』 (山村竜也著 学研M文庫 2001年) ☆
新選組の実態を60項目にわたって書いた、研究書と言っていいでしょう。時代順に新選組を追って知るにはよいと思います。ただ、こういうハウツー系に近いものは出尽くされた感があるので、もう一つ新鮮な切り口が欲しいものです。
【研究書】 『新選組全史(幕末・京都編、戊辰函館編)』 (中村彰彦著 角川文庫 2001年) ☆☆
新選組研究家としても名高い作家の中村彰彦氏が書かれた新選組の通史。単に歴史の流れとして新選組を紐解くだけでなく、精密な考証がなされています。前出の書籍よりは難読といえますが、新選組を極めるには一読しておいた方がいいようです。
【小説】 『新選組読本』 (日本ペンクラブ編司馬遼太郎他 光文社文庫 2003年) ☆☆
いわゆるアンソロジーです。ここには中村彰彦氏の「新選組隊士・斎藤一のこと」という短いエッセイが掲載されているので読みました。なかなか単行本では読めない作家の作品もあり、選択もバラエティに富んでいるので面白いです。司馬遼太郎氏の「王城の護衛者」は、京都守護職会津藩主・松平容保のことを描いていて泣けます。
【小説】 『新選組傑作選 誠の旗がゆく」 (細谷正光編 集英社文庫 2003年) ☆
こちらも明らかに大河ドラマを狙って編まれたアンソロジー本ですが、メンバーも内容も様々で楽しめます。池波正太郎、北原亞以子、藤本義一、神坂次郎……と、まるで新選組の剣客の面々のように凄い作家ばかりです。個人的には津本陽氏の「密偵」が好きです。
【マンガ】 『冗談新選組』 (みなもと太郎著・イーストプレス 2003年) ?
初出は1972年の週刊少年マガジンに掲載された3部作。時代が時代なのでギャク注もついてます。傑作です。三谷幸喜さんとみなもとさんの対談も載ってます。ちょこっと『新選組!』の裏話もアリ(?)。『仁義無き忠臣蔵』も掲載。何か今でこそ美少年の沖田総司ですが、このマンガではあきらかにギャグそのものです。雰囲気でてますね、それぞれの隊士の。
【マンガ】 『新選組 近藤勇』 (水木しげる著・世界文化社 2004年) ☆☆
巨匠が描く全549ページの大作。近藤勇の生涯を中心に新選組を描いたマンガ。水木マンガらしくて、おかし悲しい雰囲気が漂う場面が多いです。架空の人物として狂言回しの小六という少年と、原田佐之助も出番が多いです。斉藤さんは、何か人を斬っても何の感慨もなさげな風貌に描かれてますが、あまり出てきません。しかも、山南さんの脱隊をそそのかすワルイやつになってます(笑)。
【小説】 『新選組(上下)』 (森村誠一著 朝日文庫 1994年) ☆☆
沖田総司の視点から主として描かれてるような感じですが、新選組の有名な事件よりも周辺の人間や出来事にスポットライトを当てているような、まさしくこの作者にしてこの新選組あり、という印象の小説です。斉藤さんは、江戸でもエピソードはまったく描かれず、沖田総司と対戦して初めて浪士組に入ったということになってます。寡黙で妖気漂う剣豪、というイメージの斎藤さん。
【小説】 『幕末新選組(新装版)』 (池波正太郎著 文春文庫 2004年) ☆
永倉新八を主人公にした新選組小説の代表作。永倉と藤堂平助の敵対心や友情などがそれまでにない切り口で描かれていて、一言でいうなら爽やか。幕末という動乱の時代を駆け抜けていった一陣の風のような生一本の剣士・永倉新八と新選組の物語ですな。ここでの斉藤さんは、酒飲みで豪快な雰囲気です。
新選組全般 関連 (その1)
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ぶっちゃけ私見だらけのレヴューです。雑誌類は含めません。
ハジメ度:☆(最大5つ)の多さで斎藤一の露出度を表します。
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